A Course In Miracles (ア コース イン ミラクルズ)
「奇跡」についてのコース。
「奇跡」とは、ある特定の人にだけ当てはまるものではありません。
そして、このコースは
あなたにも、わたしにも、すべての人が活用できる実用的なもの。
物事の解決に向けて考えたり、実際には起きていない事柄に思いを巡らせたり
何も思わず考えず、ただオートマティックにこなしていることにも
その思いや考えから表現された習慣が影響されています。
このACIMは、心理学側面(フロイト心理学をベースとして)と
霊性(スピリチュアル)な精神哲学的側面とがバランスよく記されている
私たちの生活に役立つヒント「生き方」についてのガイドブックです。
スピリチュアルという表現を、
本来の自分の内側にある強さ、美しさ、完璧であること。
穏やかで、柔和であること。として使っています。
これは霊性(スピリチュアリティ)についての本である。
過去20年にわたって大衆メディアで語られてきたものとは違う、
本当のスピリチュアリティについての話である。
スピリチュアリティは自己啓発の運動とすっかり混同されてきたが、
この本を読み終わるころには、読者はこの二つの違いを理解し、
自身を幸せにするのはそのどちらか一方だけなのだと知るだろう。
(「愛は誰も忘れていない」ゲイリー・R・レナード/著 より)
今までの概念とは違う
「心」「本来の自分」についての
セルフヒーリングレッスン
私たちは、この日常の中で、何気なく深く思い込んでいることがたくさんあります。
その思い込んでいるものは、日頃から気に留めていることはありません。
そんな覚えはありません。という方も、少し考えてみてください。
自分が正しいと思っていたことが、実は思い違いだったということはありませんか?
勘違いして、恥ずかしかった経験をしたことはありませんか?
そういった経験の中には、
友人や知人と「些細な笑い話」として話に花を咲かせることもあるのではないでしょうか?
コースは、肉体の目で見えるこの世界全てを
「映像として表現されたもの」と述べています。
勘違いして恥ずかしかった「些細な笑い話」では終わらない
深刻な思いを抱える 出来事・経験も「良いこと」「悪いこと」と思っている全てが
私たちが、何気なく、無意識に、深く思い込んだものを「映像として表現した」というのです。
私たちは見たいように見つめ、聞きたいように聞こえ
経験したいように経験し、
それを自分が選んでいることに気がついていないだけなのです。
映像として表現されている「知覚」を訂正していくことを
私たちの「内なるガイド」に導いてもらいます。
発想の転換ではなく「心」の訂正を「奇跡」と呼んでいます。
自分の世界観・・それは、 本来 “ 実在しない ” 世界です。
その思考が映像化された “実在しない世界 ”から、
私たちが、本当は、どんなことを思っているのか、
本当の自分自身が、本当は何を望んでいるのか
何を変えて、何を訂正し、永遠の幸福へと導かれるのか・・
そのヒントは、すべて目に映るこの世界にあります。
その世界を “実在する” 世界へと「奇跡」を求める時
その全てにおいて
「内なるガイド」に委ねることになります。
いったい “実在するもの ” とはなんなのでしょうか?
《あるもの》と《ないもの》を見分けるとはどういうことなのか
それらを親切に、シンプルに学んでいくことができます。
信じているその思い(自分の内側)を見つめて観察し、
意図して見直していくことは
《 叡智により訂正されるプロセスを学ぶ奇跡体験 》
自分自身のより深いところ(内側)と向き合い癒していく
《ハードコアなセルフサイコセラピー
(自己心理療法) 》
「心」のスケール、パワーについての
《とても神聖 (スピリチュアル ) な教え 》
愛を感じ本当のコミュニケーションを通して
《 人との関わり合い・どの人間関係の中に
私たちの心の場所を知る 》
数ある教えのなかの「ひとつ」の学習書です。
多くの海外のスピリチュアルリーダーも
このACIM(奇跡講座・奇跡のコース ) を学び実践しています。
心理学的な側面と霊性(スピリチュアル)な側面から「本当の自分」へとアクセスし
「赦し」という奇跡の経験とともに 「この世界は幻想です」という世界観を
浮ついたものではなく、
本来の「地に足のついた」生き方を、
心地よく穏やかに過ごせることになるでしょう。
ACIM(奇跡講座・奇跡のコース )は、日々の生活の中で、何もあきらめる必要もなく、
愛しい人や家族ともともに過ごしながら、どこかへ出かける必要もなく、
何にも(何者にも)依存する事なく、特殊な道具も使わずに学べる、心の学習書です。
自分の思考形態を変えていくという面では、自分と向き合う自学自習ですが
一人では達成することができないというのも、コースの面白さの一つです。
とあるヒマラヤの山奥で修行した聖者と認められた方が、
アメリカに渡り日常生活と人々とのコミュニケーションの中で、
心が乱れ、助けを求めた先は、
ACIM(奇跡講座・奇跡のコース )をイエスより受け取ったヘレン・シャックマン氏でした。
この聖者は、毎日毎晩ヘレン氏に電話をし、助けを求め、
その後、聖者はACIM(奇跡講座・奇跡のコース ) を学び
ACIM教師(神の意志を生きる)の一人となって多くの人を導いたのです。
ACIMは、 私(たち)が「本当の自分」に戻るための道標です。
それは、とてもシンプルですが、そこに「真実」があります。
物珍しいものの中ではなく、ありふれたものの中にある。
ACIM は「あなたは正しくありたいのか、それとも幸せでありたいのか」 と述べています。
私は、この言葉から、心を見つめ「幸せであること」を選びたいと望みます。
そして、私たちが選ぶものとは、
とてもシンプルな選択肢でしかないということを覚えていたいと思います。
私たちは、生と死・自分と他人・善と悪・美しいと醜いなど、
わかれた二元の世界に住んでいますので、
ACIM(奇跡講座・奇跡のコース ) の語る「孤」ではなく「個」であること、
「私たちはひとつです」というワンネスの世界を頭だけで理解しようとしても、
行き詰まってしまいます。
それよりも、体験を通して、 ACIM(奇跡のコース・奇跡講座)の
言葉を超えて伝えられてくる真実を実感した時に少しづつ納得していけるものだと思います。
また、ACIMを学んでいくと、
パラドックス(逆説)に囚われている心を知っていくことも興味深い一つです。
非二元の世界を知る過程は、とても複雑なものに感じますが、実はとてもシンプルなことです。
それは、あなたの準備ができれば・・いつでも。
とても面白い学びです。
* そのはじまり
1965年10月21日にNY.コロンビア大学医学部臨床心理学ヘレン・シャックマン氏が、
誰の声かは解らないが、その声を聞き、書き取ったのがはじまりでした。
ヘレン・シャックマン氏とは、ロンビア大学医学部臨床心理学の心理学者でした。
コロンビア大学というのは、U.S.Aでは、かなりのトップクラスのエリート大学です。
その大学の「女性」学者だったということは、素晴らしく頭の回転がよく、
議論力と競争心がなければその地位も、認められることも大変な努力を必要とする職場だったと想像できます。
そして、ヘレンは、ごく一般的なキャリアウーマンらしくお洒落も楽しむ女性だったそうです。
毎日が、議論と他者の意見の否定。
そんなある日、同僚のウィリアム・セットフォード教授が
「他にもっといい方法(別の道)があるのではないか」と言いました。
ヘレンとウィリアム(その他の職場の同僚たち)は、喧嘩(のような口論)を毎日続けていましたが、
初めてウィリアムと意見が合いました。
その数日後、ヘレンは
「これはA Course in Miracles(ア・コース・イン・ミラクルズ)です」という声を聞き始めました。
心理学者という職業で無神論者を装っていたヘレンは、その声に戸惑い、最初は怖れを感じることもありましたが「書き取り」を行っていきました。
フロイト心理学をベースとした知的な心理学者のもとに、霊的な教えが伝えられたのです。
そうして、ウィリアムの協力と共に実に7年の歳月をかけ書き取り・編集し、
ケネス・ワプニック博士により校正され、現在(2014年)では23カ国語で出版されています。
その声はイエス・キリストからのインスピレーションです。
「奇跡講座」のプロセスを見ていておもしろいのは、それが書き取られた時の様子や背景が、
このコース自体の基本原理を表すのにもってこいの実例となっていることです。
その中心にあるメッセージは
「共通の関心や目標のために、二人の人間が一致協力する瞬間に、救済は訪れる」
というもので、ここには必ず、なんらかの赦しが必要になります。
(奇跡講座入門 ケネス・ワプニック/著 より)
「誰であれ二人のものがひとつにつながれば、神は必ずそこにいる」
(奇跡講座 精神療法より)
* 構成
A Course in Miraclesは、3冊から構成されています。
「テキスト」 「ワークブック」 「教師用マニュアル」
どれから読まれるか、始めるかは自由です。
始めやすいものから始め取り組んでいくと、1冊だけでは行き詰まることがわかります。
学習を進むにつれ、3冊とも必要だと感じますので、
焦らずできることから進められることをお勧めします。
「これは奇跡についてのコースです。必修科目である。
いつ受講するかだけがあなたの自由です。」
(「奇跡講座」 まえがきより)
ACIM(奇跡講座・奇跡のコース )は丁寧で細部にまで行き届いた親切さで構築された
自分自身へとつながる道標となる学習です。
「理論」と「実践」の両面から、段階を追って説明されています。
理論的なことよりも、実践していくことがとても大切です。
キリスト教の言葉が使われていますが、キリスト教とは関係ありません。
扱っているのは、多くの全てに当てはまる霊性(スピリチュアリティ)に関するテーマです。
*A Course in Miraclesから私たちが理解すること
(「奇跡講座」まえがきより)
ACIM(奇跡講座・奇跡のコース )の前書きにはこのように記されています。
実在しているもの・・言いかえるなら「愛」「神の法」。
「智識」と「知覚」(私たちの思考と肉眼で見える世界)を根本的に区別していきます。
智識は真理です。それは「愛」「神の法」とも言えるでしょう。
「全ての法則のもとにあるもの」というべきかもしれません。
真理というのは変わることはありません。
永遠にしてはっきりと見ることができる明瞭なものです。
真理が認識されないということは多々ありますが、
真理が変更されるということはあり得ません。
真理は神が創造したものすべてにあてはまります。
神が創造したものだけが実在します。
それは時間もプロセスも超越したものです。
ですから、はっきりと理解し学ぶことができるものではありません。
ですが、真理に対極はないので、始めも終わりもありません。
真理はただそこに在るというだけ。
それだけなのです。
「神の法則は、知覚が支配する世界に直接には適用されない。
というのも、心にとって知覚は何の意味ももたず、
そうした世界がそのような心によって創造されたはずがないからである。
だが、神の法則はあらゆるところに反映されている。
とはいえ、この反映が存在する世界が実在するというわけではない。」
(「奇跡講座」T25-III-2 より)
ワークブックの最後にはこのように書かれています。
このコースは始まりであって、終わりではない
ワークブックを終えることが、学習の終了ではありません。
また、テキストを読み終えることで、全てが理解できることでもありません。
気分を良くする・人生が一瞬で激変するテクニックのレッスンではないからです。
毎日、毎瞬を内なるガイドと共に過ごすライフスタイルの基礎、習慣に導く学習書です。
****この本に書かれている教えは、特定の宗教団体との関係はありません。*****
宗教性を超え、教祖と呼ばれる人を介す必要もなく
ただ、「神(真理・源・実相世界ともいう)と、私たち個人との関係」だけを
愛である存在導き手としてイエス働きかけ、繋げてくれます。
「コースは宗教ではありません。コースに基づいてつくられたような階級制度の組織は存在せず、
その教えを熱心に勧め広めようとする活動もありません。
それはひとえに、コースが世界に対して言葉を発することを目的としていないからです。」
(『奇跡のコース」を生きる ジョン・マンディ/著 より)